この旅の予定を立てたころ、イタリアのフルヴィア仲間に連絡すると、前回何から何までお世話になったValerioが、午前中仕事を休んで自動車博物館の案内役を買って出てくれるそうで。10時に待ち合わせ、ホテルから地下鉄でリンゴット駅へ。
リンゴット駅からポー川の方へ10分弱歩けば、自動車博物館に着きます。博物館の外観もデザイン性が高く、さすがはイタリア。
Valerioと久々の再会を喜び合って、「ホントに仕事、大丈夫なの?」と確認すると、「今日は午後から出勤するから14時までは大丈夫」と。前回は彼は大学院生。その後無事に学位を取って就職したとのこと。若者の失業率が高いイタリアでも、優秀な人材にはちゃんと仕事があるのですねぇ。
と言うことで、3時間はココでゆっくり出来ます(実際にはそれでも駆け足で見ました)。
中に入ると、金属製の曲面壁が工業系博物館らしさを演出し、ホールには1台のランチア・フロリダが。
「先ずはココから見るんだ」とValerioのガイドで先に進むと、年代順に展示してあります。で、一番の驚きは、”ロープや囲いが無い”展示であること。勿論、触ることは厳禁で、子供の見学には職員が遠巻きに見守る姿が彼方此方で。
でも、この展示方法は素晴らしい。何せ、クルマの隅々まで見ることが出来るのだから。さらに撮影するときも邪魔が無いし。
Valerioに、「ラジエターに書かれた番号は何?」と聞くと、「当時のナンバーだよ。ココに展示されているクルマの多くは、そもそもトリノやその他の街を走っていたもので、オーナーが寄贈したり、博物館が壊れたものを入手してレストアしたりしたものなんだ」と。つまり、このクルマだと、25番地区の67号車と言う訳らしい。
この頃のクルマは、お金持ちの自家用車かタクシーだそうで、
ValerioとEが覗き込んでいるのは....
当時、トリノで初めての女性タクシー運転手の登録証。勿論、実物です。
さらに先に進むと、トリノ市街の航空写真が床一面に広がっており、各所に丸が付けてあって何やら書かれています。
これは、全て自動車メーカーやカロッツェリア。かつて有ったものから現有するものまで、何処でどんなメーカーがクルマを作っていたのかが分かります。数えはしませんでしたが、数十社は有ったようで....
実車のみならず、エンジンやトランスミッション、タイヤ、フレームなどを展示するブースもあり、ランチアのエンジンがあったり、ラムダのシャーシが展示されていたり....
エンジンなどは丁度テーブルの高さ程度に展示してあり、裏側も見えるように下側はガラス張りになっています。兎に角、展示の仕方が如何にもイタリア的。センス良過ぎです。
ムルティプラのタイヤはムルティプラが彫ってありました! |
Valerioのお目当ては、ベルトーネの特別展示。期間限定らしく、雑誌の取材も来ていました。ベルトーネと言えば、ランチスタにはストラトスですねぇ。
これはベルトーネ社が保有している、新車のストラトス。もう、溜め息のでるコンディション(当たり前)。その他にも、市販車や凝ったショーモデルも展示されていました。
折角来たので、もちろん土産を買わない訳がありません。
Eが見つけたチンクのソファーは流石に持って帰れませんので....
フルヴィアの本とランチアピンバッチセットをゲット。
最後にフロリダの前で記念撮影。
Grazie mille, Valerio!
Torino museo dell'automobile |
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